
「相続の相談をどこにしたら良いのか分からない」
「弁護士・税理士・司法書士、誰に相談するべき?」
実際に相続が発生してから、相談先を探すのはバタバタして大変ですよね。
結論としては弁護士と税理士それぞれに相談した方が良いのですが、
当記事では目的別に最適な相談先と相談先の選び方を分かりやすく解説していきます。
専門家に相続相談をする必要性
相談をする前にそもそもなぜ専門家に相談をする必要があるのか、改めて考えてみましょう。
必要性としては以下3つが挙げられます。
スピード感のある対応が必要
自分たちで対応しようとすると、手続き期間を過ぎてしまう危険性があるためです。
相続手続きの中には、3ヶ月を過ぎると受付てもらえないものもあり
現状把握から手続きまでのスピード感が求められます。
そのことから専門家に頼る方が安全に進めることが出来るというわけです。
親族間のトラブル防止
相続で良くあるのが、親族間のトラブルです。
親族だからこそ、トラブルになると精神的にも辛いですよね。
第三者の専門家に入ってもらうことで、全員ができる限り納得できる形で相続をおこなうことが出来ます。
マイナス財産の回避
借金などのマイナス財産も相続の対象となります。
両親に借金があったことを知らずに、気付いたら相続してしまっていた。なんてことも珍しくありません。
専門家に依頼することで、相続放棄の手続きを正確に行ってもらうことができます。
相続はどこに相談すべき?
相続の相談先候補として挙げられる、弁護士・税理士・司法書士別にそれぞれの特徴をご紹介していきます。
弁護士
弁護士は法律の専門家として、裁判での代理交渉や相続トラブルの解決など、相続に関する全般の相談ができます。
相続トラブル解決
とくに相続人が多数いる場合の相続では親族間で遺産を巡るトラブルが発生しやすく、相談されるケースが多いです。
中立の立場として、法律家の目線でトラブル解決をしてもらえるでしょう。
裁判での代理交渉
弁護士といえば、裁判での代理交渉ができる士業ですが、相続でも裁判が発生した際は力強い味方になってくれます。
法的な視点からアドバイス
とくに親族間のトラブルは、相続人にあたる方たちは感情が入りがちだと思います。
法的なアドバイスのもと事前に対策を行っておくことで、トラブルを未然に防ぐことができるでしょう。
税理士
相続には一定の条件で税金がかかります。税金の専門家である税理士は、相続の相談先候補となり得るでしょう。
相続税に関しての相談
いくらから相続税が掛かってくるのか、またどのようにすれば適切な節税できるのかなど、税金の専門家ならではのアドバイスを頂くことで、より多くの遺産を遺すことができます。
相続税申告書の作成と申告
税理士としての独占業務にあたりますが、申告書の作成と申告代行をしてもらえます。
誤った申告書を作成してしまうと、税務調査などの対象になる可能性もありますので、税理士の力を借りたいところですね。
税務調査の対応
万が一税務調査が入った場合も、申告を担当した税理士として立ち会ってもらうことが出来ます。
司法書士
不動産などの登記を行う場合、司法書士にお願いする必要性も出てきます。
ただし、司法書士はあくまでも登記のみのため法律相談には乗れません。その点注意は必要です。
不動産の名義変更
物件などの不動産を相続する場合は、名義変更の手続きが発生します。そのようなことを代理で行えるのは司法書士です。
簡易裁判所での代理交渉
「認定司法書士」という所定の研修を受け法務大臣の認定を受けた者であれば、家庭裁判所での裁判かつ紛争の目的の価額が140万円を超えないものについてのみ相談に乗ることができます。
依頼にかかる費用は?
実際に依頼するとしたら、どのくらいの費用が掛かってくるのか気になるところですよね。
弁護士・税理士・司法書士別に費用相場を調べてまとめてみました。
※あくまでも当方で、調査した範囲での相場となりますので、参考程度にとどめて下さい。
弁護士
弁護士は着手金、報酬金が掛かるところが多いようです。
着手金:2~8%
相続案件に着手する際にかかる費用です。相続対象が1億の場合は200~800万円ですね。
報酬金:4~16%
相続案件が無事終わった場合に、報酬金として掛かる費用です。相続対象が1億の場合は400~1600万円ですね。
税理士
税理士の場合は、報酬金として費用がかかるケースが一般的のようです。
報酬金:0.5~1%
相続案件が完了した後に発生する費用です。相続対象が1億の場合は50~100万円。
司法書士
司法書士の場合は主に不動産の登記代行に掛かる費用です。
報酬金:10~12万円
不動産の価格に応じて変動しますが、平均して固定で10~12万円が掛かるようでした。
相談先の選び方
ここまで読んでもらった方は、誰に相談すべきか分かってもらえたと思います。
弁護士・税理士・司法書士別に、相談先の選び方についてご紹介していきますので、参考にして下さい。
弁護士の選び方
遺産相続に強いか
弁護士業務は当然ながら遺産相続のみではありません。
刑事事件など業務範囲は非常に幅広く、弁護士によって強みが異なりますので要注意です。
遺産相続であれば、相続案件を積極的に多くこなしている弁護士が良いでしょう。
遺産相続の実績が豊富か
実際に遺産相続に関する相談を多く受け付けているか?解決した事例はどのくらいあるのか?というのは大事です。
無料相談の機会があれば、伺ってみると良いと思います。
弁護士としての経験年数
弁護士としての経験年数は重要です。
若い弁護士でも優秀な方はいらっしゃいますが、いかに多くの事例を経験しているか?というのは弁護士としてステータスの1つとなります。
税理士の選び方
相続税申告の経験が豊富か
税理士も弁護士同様、取り扱う税務の専門領域がことなります。
相続税に関する申告件数が多い方を選ぶと良いでしょう。
担当者が税理士資格を保持しているか
相談する方のほとんどが税理士資格を持っていると思いますが、大きな税理士法人などに相談へ行った際、税理士ではなく営業担当者が対応する場合があります。
税理士資格がなければ申告代行などは出来ないので、その点は注意しましょう。
報酬額が適正か
相場で紹介した報酬額から大きく離れていないか、選ぶ際の基準として持っておくと良いでしょう。
司法書士の選び方
不動産登記の実績が豊富か
相続で発生する不動産登記の実績が豊富かどうか、相談時に確認した方が良いでしょう。
相談先についての結論
相続の実績豊富な弁護士と税理士に相談がベスト
司法書士は不動産登記という面での相談であれば良いのですが、相続トラブルや相続税申告という問題は避けて通れませんので、まずは弁護士と税理士にそれぞれ相談しておくのがベストでしょう。
相続放棄について、司法書士が書類を作成代行してくれるところもあるようですが、申立者は本人となるのでご注意下さい。
司法書士に関しては作成代行までの代理権しかなく、申立までは不可です。
その点、弁護士については完全なる代理権を持っており、申立者も弁護士名となり全て行ってくれます。
相続相談サービス3つを比較しました
実際に相続相談をする際に役立つ、代表的な相続相談サービス3つを比較しました。弁護士・税理士を比較し相談先を決めるのに役立ちます。
亡くなってからでは、弁護士へ依頼が必要な遺言書などが作成出来なくなってしまいますので、生前に専門家へ相談しておくことをおすすめします。
いい相続
「相続」について無料相談できる
通常、弁護士や税理士など専門家に相談する際、相談料が掛かります。
いい相続では、初回相談料がなんと無料で受けられてしまうという安心感。
「こんなこと相談して良いのかなあ」「お金払ってまで相談したくないな」と思っている方も、気軽に相談することができます。
150万件以上の終活関連の相談実績あり
無料で相談できることに加え、しっかりとした実績もあるので安心。
相続手続き、戸籍収集、名義変更、遺言書の作成、相続税申告、不動産売却、外国籍の方の相続、家族信託・成年後見など幅広い相談を受け付けているので、まずは相談してみたい方におすすめです。
相続弁護士ナビ
多くの弁護士を探せる
全国各地の相続に強い弁護士を探すことができます。多くの弁護士が掲載されているので、たくさんの弁護士から選びたいという方には良いと思います。
相続に強い弁護士が探せる
相続に強い弁護士だけを集めているサービスなので、相続のことを依頼するならうってつけでしょう。
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実際の解決事例などが見れます。弁護士を選ぶ基準にしてみてはどうでしょうか
ミツモア
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ミツモアは相見積もりが出来るサービスです。
全国の税理士を比較することができます。その一方、税理士側としては価格勝負になりがちなので、サービス品質には注意が必要です。
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相続に強い税理士に絞り込んで探すことができます。検索・比較が簡単にできる点がウリです。
税理士の経歴や得意分野が分かる
経歴やどのような分野が得意か、相談する前に知ることが出来ます。
まとめ
相続相談の料金相場や、弁護士・税理士・司法書士の正しい選び方についてご紹介しました。
相続の相談は、遺言書の作成等ありますので、生前に行っておくべきことだと分かって頂けたと思います。
無料相談を利用し、いざという時に困らないよう手を打っておくことが大切です。
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