
生活保護によって生活している状態で遺産相続が発生すると、生活保護費を受け取ることができないのではないかと、不安になるかもしれません。
しかし、生活保護と遺産相続の関係は複雑で、正しい知識を持たずに処理すると、のちのち不正受給に繋がることもあるのです。
ここでは、生活保護を受けているときの遺産相続についてや不正受給がばれるのかについて、まとめました。
遺産相続で揉めない為に出来る方法をまとめた記事はこちら。
遺産相続でもめないためにできる3つの方法
相続に不安がある、専門家へ相談したいという方はこちらの記事が参考になります。
相続の相談はどこにする?弁護士・税理士・司法書士の正しい選び方
生活保護を受けているなら遺産相続は必ず行う
生活保護で生活が成り立っている状態では、相続放棄は原則認められません。
それは、生活保護の要件である「利用できる資産は生活のために活用しなければならない」に当てはまるからです。
生活保護では、あらゆる給付に対して、積極的に活用しなければならない旨が義務として明記されています。
しかし、相続放棄できる場合もあるのです。
それは、遺産が生活を維持できるものではないときや負債などが該当します。
相続人となったときは、すみやかに遺産の内容を把握し、ケースワーカーと相談しながら適切な手続きを行っていきましょう。
マイナス財産(借金など)の場合はすみやかに相続放棄を検討しましょう。相続放棄には期限があります。
相続放棄は3ヶ月以内に。3ヶ月経過してしまった場合は?
生活保護で遺産相続した後は?
生活保護で生活をしている場合、遺産相続後は受給額が減額されたり、ストップしたりします。
生活保護で生活を支えながら遺産相続できるものは、少額の財産や住居などです。
しかし、少額の遺産や住むための住居を相続したあとに、適切な手続きや申告を怠ると不正受給となり、生活保護の即停止や受給費用の返還が発生します。
生活保護と遺産相続の関係はケース・バイ・ケースによるので、ケースワーカーと相談することが重要です。
生活保護不正受給は絶対ばれる
生活保護の不正受給は必ずばれます。
遺産相続をする場合に注意すべきことは、相続の隠蔽や虚偽の申告です。
また、生活保護を受ける前に、相続が発生することを知っていた場合で、遺産によりある程度の生活が可能なことを認知していたときは、すぐさま不正受給となり、生活保護がストップします。
生活保護の不正受給が発覚したときは、受給費の返還だけではなく、懲役刑や罰金刑が課される場合もあるので、申告の漏れがないよう留意してください。
相続の申告をきちんとしておきましょう。
自分で相続税の手続きをする方法
まとめ
生活保護で生活している状況での遺産相続では、気をつけるべきポイントがあります。
それは、相続放棄ができないことや生活保護を継続しつつ遺産相続が可能なことです。
遺産相続と生活保護の兼ね合いは複雑で、自己判断で処理したことが、後々大きな問題となることもあります。
また、遺産相続で発生した財産の申告を怠ると、不正受給に該当してしまうので、ケースワーカーと相談をしながら慎重に手続きを行っていきましょう。
相続に関することは専門家へ相談してみましょう。以下にて相談先の選び方をご紹介しています。
相続の相談はどこにする?弁護士・税理士・司法書士の正しい選び方
よく読まれている記事
- 相続の相談はどこにする?弁護士・税理士・司法書士の正しい選び方 21,723 PV
- 遺産相続を放棄してもらう際のハンコ代とお礼の手紙について 19,097 PV
- 生活保護受給中における遺産相続について!不正受給は絶対にばれる? 8,015 PV
- 法定相続人以外に遺産を相続させる場合の相続税は? 7,310 PV
- 固定資産税評価額から相続税を割り出す方法 6,190 PV